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あかぱんつ

「あかぱんつ」は、子どもたちの笑顔を開く、<専門人形劇デュオ>です。

05-29

2013

人形劇で雨(水分子)をふらすには

 今年度の演目に「雨とあかぱんつ」というのを考えて製作していたときのことです。
難問がありました。
「雨が降ってくるというシーンを、人形劇でどうやってあらわしたいいのでしょう?」というのです。

 そのお話はこうです。
お百姓さんのごんべさんが雨がふらなくて困ってるという場面があり、そこへ、水の分子模型のかっこうをしたあかぱんつ君がスーパーマンのごとくテーマソングにのって登場します。あかぱんつ君は、ごんべさんの悩みを解決すべく、すぐさま雨雲をつれてきて雨をふらせてくれ、ごんべさんは大喜び。そして、あかぱんつ君は、スーパーマンのごとく空の彼方へ去って行ったのでありました。めでたしめでたし。

 …というストーリーなのですが、問題は、その雨雲から雨粒がおちてるところ。本物の水をまいたら、人形が濡れてしまう。できれば雨粒を分子模型で表現したいし…。

 そこで考えました。
まずは、ひらたい雨雲を作り、ところどころに水分子をぶら下げます。糸で吊しているのですこしは動いてくれるでしょう。これで水の運動がちょとでも感じられるといいのですが。

真ん中の大きな水分子はあかぱんつ君の人形でして。この人形は背中側に1本棒がさしてあり、棒を動かすことで人形が動くような構造になってます。この写真では人形が雲にくっついているように見えるかと思いますが、それぞれ別々のものです。

 次に、箱を用意します。(箱は頂き物の稲庭うどんの箱を加工しました。ぴったんこの大きさだったのです♪)


つづいて、箱の中には、どーーーーっさりの水分子模型(5千万倍)を作って入れました。

小さな発泡スチロール玉を切って、貼り合わせて、色をぬって。全部で209個。209個というのは、これがちょうどこの箱にめいっぱいおさまる分量だったからです。
まあ、なんといいますか、作るのは内職状態ですな。

 こうしてできた水分子入りの箱を、さきほどの雨雲の板にとりつけます。

じつは、箱には穴をあけておりまして。親指が入っているところです。ここから雨粒である水分子が落ちる仕掛けになっています。

 裏側からみると、こんな感じ。



 ではでは、いざ舞台に雨を降らせてみましましょう。
これは連続して写真をとったときの1枚です。上の雨雲からほんの数秒間だけ水分子が落ちてくるというわけです。

お百姓のごんべさんに雨粒が当たって、あたりにとびちったりもします。

はたして、雨がふったようにみえるでしょうか? どうでしょう。


 ところで、このシーンの舞台裏はといいますと、このような按配になっておるのでございます。


舞台は、前にでっぱったところと、後ろのついたてみたいなところの2カ所からできています。まず、前のでっぱりのところには、ごんべさん(+操る人)がいます。そして、後ろのついたてのようなところから、もう一人の演者が、雨雲の後ろの箱に入った水分子を滑り落とすという段取りになっております。

この装置は、こぼれ落ちるつぶつぶがごんべさんにぶつかって、いかにも「水分子=雨が降ってきたー」って感じがするような気がしてなかなかいいように思うのです。

 ですがですが、悲しいことに、足もとにはバラバラとおっこちた水分子がちらばるんですなあ。このとっちらかった水分子をどうやって回収したらいいのでしょう?


で、考えました。床にあらかじめ一枚の風呂敷のような布を敷いておきます。
こんべさんと演者はこのうえにのっかって演技をし、くだんの水分子はこの風呂敷の布の上におちていきます。

お芝居が終了したらすぐさま、この布に入った水分子を布ごと丸めるようにしてくるみ、裏舞台のすみにかたづけちまおう、というわけです。どんなもんですかねえ?
(人形は、前にある舞台の広さを見て頂くためにおいてみました。実際にはここにおいてません。)


 これでバッチリいくはずだったんですが、現実はハプニングありありでして。
水分子がお客様の方に飛んで行ってしまったり。ごんべさんを使う演者の服のしわに水分子が入り込み、演者が立ち上がるとザザーッと床に飛び散り、回収困難となる始末。
お芝居の後の片付けでは、必ずどっかに水分子がころがっているんですなあ。

 このように風呂敷で回収装置の扱いは難しいんでありますが、ま、そこはなんとか稽古でカバーしていきたいなあ、と思うております。がんばろうっ。



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