05-11
2013
2013年度作品「ごんべとちゅうた」人形製作あれこれ
「ごんべとちゅうた」は、お百姓のごんべさんがつくった野菜をねずみのちゅうたがいただいてしまうことからドタバタの追いかけっこが始まるというストーリーです。
あかぱんつの劇のなかでも古い作品でして、もう20年以上になりましょうか。そんなですもの、人形もずいぶんと傷んでまいりました。
こちらがその人形です。(撮影:2009年にパンフレット用に撮影。)

この写真ではあまりわからないかもしれませんが、肌色の部分がことに汚れています。肌は色が薄いので手垢が目立つのでしょう。
というわけで、今年度ストーリーを新しくするにあたり、人形も手直しをすることにしました。
まずはこんべさんの人形の顔に貼ってあった布をはぎとり、あたらしく染めた布地を貼ります。おっと、その前に、顔の土台も手直ししなければなりません。
人形の顔の芯になっているのは発泡スチロールで、その上に紙粘土で顔の造作を もりつけてあります。この粘土の部分から直しました。顔の凹凸をはっきりさせるため、おもに鼻と目とおでことほっぺに粘土を もりあげました。
乾いたらやすりをかけて、顔に布を はります。

同時に、ボディーの下着や肩の厚みをだすウレタンも新しく作り直し、さらに、今まではなかった足もとりつけました。
顔に貼る布地は、頭のあたりで余分なしわができちゃったりもします。
はて、これをどうしたらきれいになくせるんでしょうかねえ?

人形のしわも人間のしわも、かくすのは悩ましいところですな。
ジャジャーン! いかがなもんでしょう。この整形っぷり。

しわは、布地を頭部側に引っ張り上げたらなんとか消えてくれました。
頭髪には、パイルというよく伸びるタオル地をとりつけました。同じ布で眉毛も縫いつけてます。
いいなあ、人形は眉毛も簡単にはやせるし。(私なんか眉毛が薄いからペンで書き加えてるんですけど、こすったら消えてお公家さんになっちゃうもん…。)
じつは、以前のごんべさんには髪の毛がなかったのです。ほっかむりをしてるからいいかなあと思ってつけてありませんでした。さぼってました。すみません。
さあさあ、ほぼ仕上がったお顔がこれです。

えっ、目が白くてコワイですか? 目は粘土がむき出しになっておりまして、ここに粘土用の絵の具で目玉を描き込もうというわけです。
さて、その後途中の作業はいろいろあるんですが、できあがりはこうなりました。

黒目に白の点をいれました。たしか人形劇の人形には通常このようなハイライトの点はいれてはいけないと教わったような気がします。人形劇の人形は一体の人形で様々な表情をみせるなくてはならないために、固定した表情ばかりにならないようにするものらしいのです。でもでも、あえて白い点をいれちゃったの。マンガチックにしたかったんだなあ。どうですかねえ、これ。
全身の姿はこのようになっております。
さて、「ごんべとちゅうた」のもう一匹の登場人物である「ちゅうた」ですが、こちらは全部作り直しました。
左が新しいちゅうた人形。右は以前のちゅうたです。

前のものより全体に大きくし、色も明るいブルーにしています。あかぱんつのお芝居は照明をほとんど使わないので、暗い色の人形は見えにくくなってしまうなあと思ってのことです。
布地はごんべさんの髪の毛と同じくパイル地で、白い生地を染めました。

お鍋にいれて、お箸でぐるぐる~。
あ、このお鍋でカレーは作りませんよ。ラーメンなら作る、ってわけでもありません。染色専用にしています。染料は食べちゃいけないみたいなのでね。
腹の部分も同じく染めます。ダイロンという染色粉を3種類まぜてみました。

手も染まってしまうんだけど、ま、おうちのお仕事をいっぱいして、お風呂に入って頭洗えばそのうち消えてくれるでしょう。(「織り姫」と呼ばれる、織り染めのA子先生が「織り染めで手が染まってしまったのを気にする子どもたちにおっしゃっていた言葉です。いい言葉でしょ。)
こうしてできた人形をもう一度ごらんくだされたし。

首から下はぶーらぶら。
頭の後ろに指をつっこんで使う人形で、手足はぶらぶらしたままでなにも持ったりできませんが、口ではものをくわえることもできます。

2体の人形がならぶと…。

ひそひそひそ…。なにやら内緒話をしているシーンのような。
なお、人形の後ろの岩陰みたいな怪しげなものは、相方の行人さんです。このときはパンフレット用の人形の撮影をしていたので、顔を布でおおいました。デジタルカメラの焦点が人間の顔をひろってしまうので、人形だけをとりたいときは、顔をかくしてもらっていたというわけでした。
さあて、「ごんべとちゅうた」のお芝居はストーリーと人形も新しくして上演するわけですが、仕上がりはどんなもんでありましょうや?
そういえば、ブルースリーもダイ・ハードも、なぜか第一作とか古いバージョンの方がむしろ面白かったなあと思ったりするんだったっけ。ドキッ。いやんもう、今月末にあるお初の上演日が、こ、こ、こわいです…。
あかぱんつの劇のなかでも古い作品でして、もう20年以上になりましょうか。そんなですもの、人形もずいぶんと傷んでまいりました。
こちらがその人形です。(撮影:2009年にパンフレット用に撮影。)

この写真ではあまりわからないかもしれませんが、肌色の部分がことに汚れています。肌は色が薄いので手垢が目立つのでしょう。
というわけで、今年度ストーリーを新しくするにあたり、人形も手直しをすることにしました。
まずはこんべさんの人形の顔に貼ってあった布をはぎとり、あたらしく染めた布地を貼ります。おっと、その前に、顔の土台も手直ししなければなりません。
人形の顔の芯になっているのは発泡スチロールで、その上に紙粘土で顔の造作を もりつけてあります。この粘土の部分から直しました。顔の凹凸をはっきりさせるため、おもに鼻と目とおでことほっぺに粘土を もりあげました。
乾いたらやすりをかけて、顔に布を はります。

同時に、ボディーの下着や肩の厚みをだすウレタンも新しく作り直し、さらに、今まではなかった足もとりつけました。
顔に貼る布地は、頭のあたりで余分なしわができちゃったりもします。
はて、これをどうしたらきれいになくせるんでしょうかねえ?

人形のしわも人間のしわも、かくすのは悩ましいところですな。
ジャジャーン! いかがなもんでしょう。この整形っぷり。

しわは、布地を頭部側に引っ張り上げたらなんとか消えてくれました。
頭髪には、パイルというよく伸びるタオル地をとりつけました。同じ布で眉毛も縫いつけてます。
いいなあ、人形は眉毛も簡単にはやせるし。(私なんか眉毛が薄いからペンで書き加えてるんですけど、こすったら消えてお公家さんになっちゃうもん…。)
じつは、以前のごんべさんには髪の毛がなかったのです。ほっかむりをしてるからいいかなあと思ってつけてありませんでした。さぼってました。すみません。
さあさあ、ほぼ仕上がったお顔がこれです。

えっ、目が白くてコワイですか? 目は粘土がむき出しになっておりまして、ここに粘土用の絵の具で目玉を描き込もうというわけです。
さて、その後途中の作業はいろいろあるんですが、できあがりはこうなりました。

黒目に白の点をいれました。たしか人形劇の人形には通常このようなハイライトの点はいれてはいけないと教わったような気がします。人形劇の人形は一体の人形で様々な表情をみせるなくてはならないために、固定した表情ばかりにならないようにするものらしいのです。でもでも、あえて白い点をいれちゃったの。マンガチックにしたかったんだなあ。どうですかねえ、これ。
全身の姿はこのようになっております。
![]() | 衣装は、ちりめんという布地を使いました。でこぼこがある生地なので、すこし奥行きがでるように思いました。 また、以前の人形は木綿だったのでしわがよりやすかったのですが、この布地はポリエステルでできたちりめんなので形が崩れにくくなりました。 ほっかむりの間から、髪が見えるようにしました。 こうしたら顔の露出部分がふえるので表情がよくみえるようになったと思うのですが、どうでしょう。 足は短足ですな。制作者ににせた覚えはないのですが。 |
さて、「ごんべとちゅうた」のもう一匹の登場人物である「ちゅうた」ですが、こちらは全部作り直しました。
左が新しいちゅうた人形。右は以前のちゅうたです。

前のものより全体に大きくし、色も明るいブルーにしています。あかぱんつのお芝居は照明をほとんど使わないので、暗い色の人形は見えにくくなってしまうなあと思ってのことです。
布地はごんべさんの髪の毛と同じくパイル地で、白い生地を染めました。

お鍋にいれて、お箸でぐるぐる~。
あ、このお鍋でカレーは作りませんよ。ラーメンなら作る、ってわけでもありません。染色専用にしています。染料は食べちゃいけないみたいなのでね。
腹の部分も同じく染めます。ダイロンという染色粉を3種類まぜてみました。

手も染まってしまうんだけど、ま、おうちのお仕事をいっぱいして、お風呂に入って頭洗えばそのうち消えてくれるでしょう。(「織り姫」と呼ばれる、織り染めのA子先生が「織り染めで手が染まってしまったのを気にする子どもたちにおっしゃっていた言葉です。いい言葉でしょ。)
こうしてできた人形をもう一度ごらんくだされたし。

首から下はぶーらぶら。
頭の後ろに指をつっこんで使う人形で、手足はぶらぶらしたままでなにも持ったりできませんが、口ではものをくわえることもできます。

2体の人形がならぶと…。

ひそひそひそ…。なにやら内緒話をしているシーンのような。
なお、人形の後ろの岩陰みたいな怪しげなものは、相方の行人さんです。このときはパンフレット用の人形の撮影をしていたので、顔を布でおおいました。デジタルカメラの焦点が人間の顔をひろってしまうので、人形だけをとりたいときは、顔をかくしてもらっていたというわけでした。
さあて、「ごんべとちゅうた」のお芝居はストーリーと人形も新しくして上演するわけですが、仕上がりはどんなもんでありましょうや?
そういえば、ブルースリーもダイ・ハードも、なぜか第一作とか古いバージョンの方がむしろ面白かったなあと思ったりするんだったっけ。ドキッ。いやんもう、今月末にあるお初の上演日が、こ、こ、こわいです…。
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